空隙歯列(すきっ歯)とは
歯科では隙間のことを「空隙」といい、歯と歯の間に隙間がある‘‘すきっ歯‘‘の状態を空隙歯列といいます。隙間があると、見た目が気になってしまうだけでなく、そこに食べ物がつまりやすかったり、隙間を放置することで隙間に向かって歯が傾斜してしまうことがあるため、治療を行う必要があります。
”気付かれない”すきっ歯治療
すきっ歯が気になるけど、矯正装置を付けるのは、大がかりな気がして躊躇してしまうという方も多いのではないでしょうか?ケースによって治療方法は異なりますが、この症例ではマウスピース型矯正装置(アソアライナー)を使用することで、隙間を閉じる治療を行いました。
症例情報
主訴 | 前歯のすきま |
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診断名 | 叢生 |
年齢 | 29歳9ヶ月 |
治療に用いた 主な装置 |
上あごのみマウスピース型矯正装置(アソアライナー) |
抜歯部位 | 非抜歯 |
治療期間 (通院回数) |
3年2ヶ月(通院回数 38回) |
治療費用 | 273,000円(当時の総額) |
リスク・ 副作用 |
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空隙歯列(すきっ歯)になる原因
すきっ歯になってしまう原因は様々です。歯と歯の間に隙間をつくっている原因によって、治療方法が異なります。
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歯のサイズが小さい
歯のサイズが、標準的なサイズより小さい歯のことを「矮小歯(わいしょうし)」といいます。矯正治療によって隙間を閉じたり、歯を盛り足すことで治療していきます。
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舌の癖
舌の位置が悪かったり、癖があると、舌が歯を押す力によって、すきっ歯になることがあります。矯正治療によって隙間を閉じ、舌の癖を改善するためにトレーニング(MFT)を行います。
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上唇小帯の位置の問題
小さなお子様に多くみられるケースで、上唇小帯(上唇の内側のすじ)が正常な位置より歯に近いと隙間ができてしまうことがあります。上唇小帯の位置は成長とともに変化することがあり、その変化と共に自然と隙間が閉じていくことがあります。
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先天性欠損歯・埋伏歯
生まれつき歯の本数が足りない「先天性欠損」や、歯が歯茎の中に埋まってしまって生えてこない「埋伏歯」の場合、その部分に隙間ができてしまうことがあります。
矯正治療のリスク・副作用
- 個人差がありますが、歯に痛みや違和感が出ることがあります。
- 唇や頬に矯正装置が擦れやすく、口内炎ができやすくなります。
- 矯正装置を付けると歯磨きが難しくなるため、虫歯や歯肉炎、歯周病にかかるリスクが高くなります。
- 矯正治療後、保定装置を装着していただけないと後戻りする可能性があります。
- 使用する矯正装置によっては、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、
医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。